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パパが育児休暇取得前に準備しておくこと5つ

      2015/11/14

男性の育児休暇取得率は平成22年度で1.38%、平成23年度で2.63%、平成24年度で1.89%と、依然として低い水準にとどまっています。

参考 内閣府男女共同参画局ウェブサイト

一方、育児休暇を取りたいと考えている男性は3割を超えるという調査があり、意識と現実の行動に大きなギャップがあるのが現状です。

参考 厚生労働省発表(平成20年5月20日) 今後の仕事と家庭の両立支援に関する調査結果

実際に育児休暇を取得した経験がある男性が身近に少ないため、「ナマの声」を聞く機会も少なく、育児休暇中のリアルな情報が手に入らないため、取得に踏み切れないということもあるかと思います。

今回は僕の育児休暇中の経験を踏まえて、育児休暇を取る前に準備しておくこと、意識しておいたほうがよいことについて5つピックアップしてみましたので、これから育児休暇を取ってみたい! と考えているパパ諸氏の参考になれば幸いです。

子供に対する観察力

育休中の最大のミッションはなんでしょうか?

言うまでもなく、子供を無事にサバイブさせることです。

生後半年くらいまでは、ママの免疫を受け継いでいるので、あまり体調を崩すことはありません。しかしながら、その後は、子供の体調は不安定になります。

僕が育休を取ったのは、子供が9ヶ月になった頃からでした。すでに免疫力は落ちています。その上、ちょうど季節は冬。体調を崩すにはもってこいのシチュエーションです。

体調不良は、早めに察知することで、適切な処置を施して重症化を防ぐことができます。とは言え、もちろんこの時期、子供は言葉を発することができません。したがって、子供の発する言外のサインを読み取ることが重要です。

あれ、なんかいつもと違うなという、ちょっとした違和感を察知することがとっても大事なのです。いつもよりぐずる、いつもより食事量が少ない、いつもより寝付きが悪い、いつもより夜泣きが多い、そんな些細なことが、体調不良の兆候であることが多いのですが、これをちゃんと把握するためには、普段からよく子供の様子を観察しておくことが必要です。

正常な状態を理解していなければ、異常を検知することはできません。

家事スキル

「育児休暇」というと、どうしても「育児」に力点が置かれてしまいますが、夫婦で同時に育休を取る場合は別にして、基本的に家事全般がパパの手に委ねられることになります。

育休を取ろうという意識がある方なので、そもそも家事も普段から積極的に担当している、という方も多いと思いますが、それでも乳児を見ながら家事をこなしていくのは、けっこう大変なことです。育児の三種の神器、すなわちドラム式洗濯機、食器洗い機、ルンバの力を借りたとしても、それでも楽なものではありません。

育休中の家事を難しくしているのは、まさしく、子供の存在です。食事の準備を始めたらぐずり始める、洗濯物を取り込もうとしたらウンチを漏らす、床を拭くそばからよだれを垂らしまくる・・・といった状況です。物事がスケジュール通りに進むことは決してありません。

これを仕事に置き換えるとイメージがわきやすいかもしれません。メールに返事をしようとしたら部下からろくでもない相談が持ちかけられる、レポートをまとめようとしたら上司に呼び出されて理不尽な説教を受ける、営業に出かけたら鳩の糞がスーツに直撃する・・・これが毎日つづくのです

このような状況下では、自分が精通している分野ですら円滑に進めるのは困難です。いわんや不慣れな家事をや。

実際に育児休暇を取得する前に、一定程度の家事スキルをマスターしておくことが望まれます。

近所のお出かけスポットを把握

一日べったり子供を見ていて悩ましいのが、お出かけスポットです。

週末だけ子供と遊ぶことと、毎日子供と一緒にいることはまったく別のことです。言ってしまえば、天国と地獄くらい違います。誤解を恐れずに言えば、自分の子供だって、いや、自分の子供だからこそ、ずっといっしょにいるのは大変なことなのです。

家にずっと閉じこもっているのは、親の精神安定上も好ましくありません。かといって、小さな子供を連れて遠出するのも負担が大きいです。したがって、近所で子供を連れていけるようなスポットを前もって探しておくことが有用です。

特に雨の日に遊べる場所の確保が、クオリティ・オブ・育休ライフを大きく左右すると肝に銘じておきましょう。

天気のよい日には、そのへんを散歩したり、公園に出かけたりしていれば、問題なく過ごせます。しかし雨の日には事情は一変します。乳児を連れて行ける場所は、限られています。反面、こんなところにこんな場所があったのかと驚くようなスポットが、近所に眠っていることもあります。これを早めに発掘しておくことです。

大きめのショッピング・モールにはキッズ・スペースが設けられていることが多いですし、意外な穴場として、家電量販店の玩具売場にキッズ・スペースがあることもあります。探検気分で、そういう場所を探しに行きましょう。

孤独に耐えるメンタル

育休中の最大の敵はなんでしょうか?

それは孤独だと断言します。異論は認める。

育児中は、会話が極端に減ります。特に核家族で育児をする場合、話し相手は赤ちゃんしかいません。話しかけはするものの、返事はもちろん「だぁー」とか、「あぁー」とかしかありません。そりゃ、かわいいですよ。かわいいですけど、ねぇ。妻が帰宅するまでは、店員さんとの事務的なやり取りくらいしかオトナの会話がないなんてざらにあります。

より孤独を感じるのは、子供がぐずっているときです。赤ちゃんは「たそがれ泣き」といって、夕方になると理由もわからずぐずり続けることがあります。これがけっこうメンタルにこたえるのですよね。

やがて仕事を終えて疲れて帰ってくる妻のために夕食を作らなきゃいけない、でも子供がずっと泣きやまない。食事の準備を中断して、抱っこして部屋の中を歩きまわる。それでも泣き止まない子供、無為に過ぎていく時間、あたりはだんだん暗くなる。

ふと、自分の頬にあたたかみを感じる。

あれ・・・泣いてるのは、わたし?

そんな孤独に耐える強いメンタルを鍛えておきましょう。

育児を楽しむ心のゆとり

とまぁ、こんなふうに書くと、育児って大変じゃん、育休なんて取りたくないと思ってしまった男性諸氏もいらっしゃるかもしれません。

乳児の育児が大変なことは事実です。当たり前です。

しかしながら今、二歳を過ぎた我が子を見ていて感じるのが赤ちゃんの時代は二度と戻ってこないという、当たり前の事実に対する一抹の寂しさです。

ふにゃふにゃで、ぐずってばっかりで、ウンチもオシッコも漏らし放題で、それでも死ぬほど愛おしい赤ちゃんと過ごす時間は、一瞬で過ぎ去ってしまうものです。

この時間を楽しむ心のゆとりがあればよかったな、と今になって思います。

器の小さい僕にはゆとりなどまったくありませんでしたけれどね・・・。

manabelle_member_photo2_small_1Manabelle CFO/公認会計士。夫婦で個人事務所を経営する傍ら、Manabelleのビジネス&ファイナンス担当役員として起業に参画。監査法人時代に夫婦交代で育児休暇を取得。

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